Claude Codeでは、すでにGLM-5.2を利用できます。設定にかかる時間はおよそ2分です。Claude CodeはAnthropicのMessages APIを話せるエンドポイントに接続でき、ZhipuのGLMはまさにその形式に対応しています。z.aiを接続先に指定すれば準備完了です。方法は2つあります。もっとも手軽なのはワンクリックで切り替えられるアプリを使う方法で、Claudeへ戻すのもいつでも可能です。もう1つは設定ファイルを直接編集する方法。本記事ではmacOS、Windows、Linuxでの両方の手順と、Claudeに切り替え直す方法を紹介します。
最短で設定するならCC Switch
複数のプロバイダーを使い分けているなら、手動でJSONを編集するよりCC Switchを使うほうが簡単です。MITライセンスのオープンソースで、Windows/macOS/Linuxに対応したデスクトップアプリです。Claude Code、Codex、Gemini CLIなどのプロバイダー設定をまとめて管理できるため、設定ファイルを都度書き換える必要がありません。
- ccswitch.ioまたはGitHub repoからCC Switchをインストールします。メイン画面右上のオレンジ色の+ボタンをクリックしてAdd Providerを開き、Claude Providerタブを選択してください。
- プリセット検索欄に
zhipuと入力します。Zhipu GLM(中国本土向けエンドポイント)とZhipu GLM enの2つが表示されます。中国本土以外から利用する場合は、国際エンドポイント用のZhipu GLM enを選びます。
- 下へスクロールし、API Key欄にz.aiのAPIキーを貼り付けます。プリセットを選ぶと、Anthropic Messages (Native)形式、認証フィールドの
ANTHROPIC_AUTH_TOKEN、ベースURLは自動入力されます。 - Model Mappingでは、Sonnet、Opus、Fable、Haikuの全ロールについてリクエスト先モデルを
glm-5.2に設定します。これにより、Claude Codeがどのティアを要求しても、すべてGLMへルーティングされます。100万トークンのコンテキストをClaude Codeに通知したいロールでは、1Mのボックスにチェックを入れて保存してください。
- プロバイダー一覧に戻り、Zhipu GLMのEnableをクリックします。後で切り戻せるよう、Claude Officialなど既存プロバイダーは一覧に残しておけます。新しいプロバイダーを確実に反映させるためClaude Codeを再起動し、
/statusでモデル表示がglm-5.2になっていることを確認します。
固定の設定ファイルではなくアプリを使う利点は、試してみたいプロバイダーのプリセットがひと通り揃っていることです。Kimi、MiniMax、MiMo、Qwen、DeepSeekなどを、設定を書き直すのではなくプリセット選択とキー入力だけで追加できます。プロバイダー間、あるいはClaudeへの切り替えも数クリックで済みます。後述するハイブリッド運用が現実的になる理由もここにあります。
settings.jsonを直接編集して設定する
自分で設定を管理したい場合や、GUIのないCI環境でセットアップする場合は、設定ファイルを直接編集します。
- Z.AI API consoleでAPIキーを取得します。従量課金用のキーでも、GLM Coding Planのサブスクリプションキーでも利用できます。
- 以下の
envブロックをClaude Codeの設定ファイルへマージします。既存のキーを残し、ファイル全体を上書きしないでください。ブロックの内容は全プラットフォーム共通で、異なるのはパスだけです。
- macOS / Linux: ~/.claude/settings.json - Windows: %USERPROFILE%\.claude\settings.json
{
"env": {
"ANTHROPIC_BASE_URL": "https://api.z.ai/api/anthropic",
"ANTHROPIC_AUTH_TOKEN": "your_zai_api_key",
"ANTHROPIC_DEFAULT_OPUS_MODEL": "glm-5.2",
"ANTHROPIC_DEFAULT_SONNET_MODEL": "glm-5.2",
"ANTHROPIC_DEFAULT_HAIKU_MODEL": "glm-5.2",
"API_TIMEOUT_MS": "3000000"
}
}
- Claude Codeを再起動してから
/statusを実行します。モデル行にglm-5.2、または100万トークン版ならglm-5.2[1m]と表示されれば成功です。Claudeモデルのままであれば設定ファイルが読み込まれていません。JSONの構文エラーとファイルパスを確認してください。
設定ファイルに手を加えたくない場合は、シェルから設定する方法も2つあります。
- macOS / Linux — 単発のセッション用に変数をexportし(bash/zsh)、そのまま起動します。
export ANTHROPIC_BASE_URL="https://api.z.ai/api/anthropic"
export ANTHROPIC_AUTH_TOKEN="your_zai_api_key"
export ANTHROPIC_DEFAULT_OPUS_MODEL="glm-5.2"
export ANTHROPIC_DEFAULT_SONNET_MODEL="glm-5.2"
export ANTHROPIC_DEFAULT_HAIKU_MODEL="glm-5.2"
claude
ターミナルを閉じれば、通常の設定に戻ります。
- Windows — PowerShellで永続的なユーザー環境変数を設定し、その後ターミナルを再起動します。
setx ANTHROPIC_BASE_URL "https://api.z.ai/api/anthropic"
setx ANTHROPIC_AUTH_TOKEN "your_zai_api_key"
setx ANTHROPIC_DEFAULT_OPUS_MODEL "glm-5.2"
setx ANTHROPIC_DEFAULT_SONNET_MODEL "glm-5.2"
setx ANTHROPIC_DEFAULT_HAIKU_MODEL "glm-5.2"
ANTHROPIC_DEFAULT_*変数は、Claude CodeがルーティングするOpus、Sonnet、Haikuのモデルロールを差し替えるものです。新しいビルドではFableロールも追加されており、CC Switchではこちらも設定できます。すべてをglm-5.2にすれば、全リクエストがGLMへ送られます。バックグラウンドタスクを安く高速に処理したいなら、Haikuスロットだけをglm-4.5-airに向ける手もあります。100万トークンのフルコンテキストを使う場合はglm-5.2[1m]を指定してください。長めのAPI_TIMEOUT_MSも見落とせません。GLMはClaudeより応答に時間がかかることがあり、デフォルトのタイムアウトでは長い生成が途中で切れる場合があります。
z.ai直結・プロキシ・Coding Planの選び方
Claude CodeでGLM-5.2を使う実用的な方法は3つありますが、用途は同じではありません。
z.aiのネイティブエンドポイント(推奨)。上記のhttps://api.z.ai/api/anthropicです。Anthropicプロトコルに対応しているため、Claude Codeはミドルウェアなしで直接接続できます。基本の選択肢はこれです。
変換プロキシ。Fireworks、NVIDIA NIM、セルフホストした重みなどのホストでは、GLM-5.2をClaude Codeが直接読めないOpenAI互換APIとして提供しています。そのため、形式を変換するプロキシが必要です。claude-code-routerがこの役割を担えます。すでに対象プラットフォームにクレジットやハードウェアがある場合にのみ検討する価値があります。
GLM Coding Planサブスクリプション。z.ai's subscribe pageによれば月額$18/monthからの定額プランです。同じz.aiエンドポイントを使いますが、トークン従量課金ではなく固定料金で請求されます。Claude Codeで毎日コーディングするなら、サブスクリプションは従量課金より安く、コストも予測しやすい場合が一般的です。月間トークン使用量と比較して損益分岐点を確認してください。利用量に波があるなら、従量課金のほうが有利です。
GLM-5.2とClaudeを切り替えて使う
Claude Codeでは一度に有効にできるプロバイダーは1つです。スロットを分割するのではなく、必要に応じて切り替える運用になります。通常の大量処理にはGLM-5.2を使い、アーキテクチャ設計、セキュリティに配慮が必要なコード、レビューでClaudeが必要になったら、CC SwitchでClaude Officialプロバイダーを有効にします。Claude側にはAnthropic互換エンドポイントなら利用でき、Anthropicアカウントのほか、複数ある選択肢の1つとしてAIReiterのようなリレーも使えます。プロバイダーをまたいだリクエスト単位の自動ルーティングが必要なら、claude-code-routerのようなゲートウェイが振り分けを処理します。
うまく動かないときの確認ポイント
| 症状 | 考えられる原因 | 対処法 |
|---|---|---|
/statusにClaudeモデルが表示され続ける | settings.jsonが読み込まれていない | JSONが有効か確認し、~/.claude/settings.jsonを編集したか確認してからClaude Codeを再起動する |
model not foundエラー | モデルIDが間違っている(大文字・小文字を区別) | glm-5.2、glm-5.2[1m]、glm-4.5-airを正確に指定する |
| 401 / authentication failed | キーとエンドポイントの組み合わせが不一致 | OpenRouterキーとz.ai URLを組み合わせない。必要ならキーを再発行する |
| 長い生成が途中で切れる | タイムアウトが短すぎる | API_TIMEOUT_MSを大きく設定する(例:3000000) |
| ツール呼び出しが失敗する、またはループする | ツール用JSONの形式が不正 | 並列サブエージェントを減らし、再試行するか、指示を簡潔にする |
よくある質問
Claude CodeでGLM-5.2は無料で使えますか?
無制限に無料というわけではありません。ただしz.aiはGLM-5.2について期間限定の無料枠を実施したことがあり、Coding Planは月額$18/monthからです。通常の従量課金レートでも、100万トークンあたり$1.40 / $4.40なので、軽い利用なら費用は数セントに収まります。
Claude CodeでGLM-5.2の100万トークンコンテキストは使えますか?
はい。ANTHROPIC_DEFAULT_*変数でglm-5.2の代わりにglm-5.2[1m]を指定すると、Claude Codeは100万トークンのコンテキストウィンドウを使用します。
Claude Codeでのコーディングは、GLM-5.2とClaudeのどちらが優れていますか?
日常的な連続編集では、価格差を考えるとGLM-5.2をデフォルトにするのが合理的です。一方、複数ステップにわたるアーキテクチャ設計、セキュリティに配慮が必要な作業、高並列のサブエージェントワークフローではClaudeが優位になる傾向があります。切り替え設定を用意しておけば、どちらか一方に決めるのではなく、それぞれの得意な場面で使えます。
Claude Code以外のツールでもGLM-5.2は使えますか?
はい。同じz.aiエンドポイントとキーを、ほかのエージェント型CLIでも利用できます。OpenCode、Cline、Kilo CodeはいずれもカスタムベースURLを受け付け、CC Switchはそのうち複数ツールのプリセットを管理できます。
Claude CodeでGLM-5.2を使うには、有料のClaudeサブスクリプションが必要ですか?
不要です。Claude Codeはクライアントにすぎず、z.aiへ接続すれば請求元はAnthropicではなくz.aiになります。切り替え先のプロバイダーとしてClaudeを残しておく場合にだけ、Claudeアカウントが必要です。
CC Switchでプロバイダーを切り替えた後、Claude Codeの再起動は必要ですか?
CC Switchのドキュメントによれば、Claude Codeは再起動せずにプロバイダーデータをホットスイッチできます。一方、ほとんどのCLIツールではターミナルまたはアプリの再起動が必要です。実際には、切り替えが反映されたことを確実に確認するにはClaude Codeを再起動する方法が信頼できます。
CC SwitchでClaude(公式ログイン)へ戻すには?
プリセット一覧からClaude Officialプロバイダーを追加して有効にし、Claude Codeの通常のログアウト/ログイン(OAuth)フローを一度実行します。その後は公式Claudeログインとz.aiなどのサードパーティープロバイダーを自由に切り替えられます。
CC Switchは無料で、安全に使えますか?
はい。MITライセンスのオープンソースで、無料で利用できます。設定はアトミック書き込みを行うローカルのSQLiteデータベースに保存されます。また、各ツール本来の設定への変更を最小限に抑える設計のため、アプリをアンインストールしてもCLIは通常どおり動作します。