出力トークン100万あたり$30という単価だけを見ると安く感じるかもしれません。しかし、10,000枚の画像生成を予算化するとなれば話は別です。ChatGPT Images 2.5 APIではFlareとSunburstの料金単価は同じですが、最終的な請求額はモデル名だけでは決まりません。消費トークン数、参照画像、編集、再試行の回数がコストを左右します。
ここで扱うのは見積もりの考え方であり、固定価格の提示ではありません。OpenAIはGPT-Image-2.5の画像1枚あたりに共通の定額料金を設定していません。
料金表で分かること、分からないこと
OpenAIは、GPT-Image-2.5 APIの両モデルに同一のトークン単価を設定しています。公式料金表では、gpt-image-2.5-flareとgpt-image-2.5-sunburstはいずれも画像出力トークン100万あたり$30です。これとは別に、プロンプトのテキストと画像入力にも料金がかかります。
GPT-Image-2.5の公式トークン単価
| 課金対象データ | 通常入力 | キャッシュ入力 | 出力 |
|---|---|---|---|
| テキストトークン | $5.00 / 1M | $1.25 / 1M | 該当なし |
| 画像トークン | $8.00 / 1M | $2.00 / 1M | $30.00 / 1M |
出典: OpenAI API pricing、2026年9月9日確認。
OpenAIはFlareを、大半のアプリケーションや大量生成向けの標準モデルとして位置付けています。対してSunburstは、制御された編集や制作物として仕上げるクリエイティブ向けの、低速ながら精度重視の選択肢です。OpenAIによれば、FlareはGPT-Image-2と比べてレイテンシが最大50%低く、Sunburstは生成により時間がかかります。
ただし、料金表だけでは画像1枚の固定価格は分かりません。画像出力が2,000トークンのリクエストは、20,000トークン出力のリクエストに比べ、入力分と再試行分を除けば10分の1のコストです。
生成・編集のコスト計算式
画像APIを直接呼び出す場合は、次の式で計算できます。
cost =
(text_input_tokens × $5 / 1,000,000)
+ (cached_text_tokens × $1.25 / 1,000,000)
+ (image_input_tokens × $8 / 1,000,000)
+ (cached_image_tokens × $2 / 1,000,000)
+ (image_output_tokens × $30 / 1,000,000)
参照画像を使わないテキストからの画像生成では、通常は画像出力トークンがコストの大半を占めます。500トークンのプロンプトは$0.0025、画像出力7,000トークンは$0.21です。
編集では元画像や参照画像を処理するため、画像入力分の料金が加わります。複数ターンのワークフローでは呼び出しごとに新たな課金が発生することもあります。実運用で重視すべき指標は初回試行あたりのコストではなく、承認されたアセット1件あたりのコストです。
トークン使用量から見る画像1枚あたりのコスト
画像1枚あたりのコストを妥当に計算するには、完了したリクエストに記録された使用量を基にする必要があります。以下は、APIログの実測値に置き換えやすいよう、あえて端数のないトークン数で示した例です。
画像出力のみの生成例
各リクエストは、キャッシュされていないテキスト入力500トークン、画像入力なしと仮定します。
| 想定シナリオ | 画像出力トークン | テキスト料金 | 画像出力料金 | 1回あたり合計 | 1,000回 |
|---|---|---|---|---|---|
| 軽量な出力 | 2,000 | $0.0025 | $0.0600 | $0.0625 | $62.50 |
| 中程度の出力 | 7,000 | $0.0025 | $0.2100 | $0.2125 | $212.50 |
| 大きな出力 | 20,000 | $0.0025 | $0.6000 | $0.6025 | $602.50 |
これはトークン数をドル換算したものであり、特定の品質設定が常に特定数のトークンを消費するという意味ではありません。自分のAPI呼び出しで課金された使用量に、ここでの端数のない数値を置き換えてください。
この表からは、すでに短めのプロンプトをさらに削っても、予算への影響は小さいことも分かります。500トークンのプロンプトを半分にしても節約できるのは$0.00125です。一方、出力を20,000トークンから7,000トークンへ抑えれば、1回あたり$0.39を削減できます。
参照画像・編集のコスト例
編集でテキスト500トークン、画像入力5,000トークン、画像出力7,000トークンを使用すると仮定します。
| 内訳 | トークン数 | 単価 | コスト |
|---|---|---|---|
| テキスト指示 | 500 | $5 / 1M | $0.0025 |
| 参照画像 | 5,000 | $8 / 1M | $0.0400 |
| 編集後の出力 | 7,000 | $30 / 1M | $0.2100 |
| 合計 | — | — | $0.2525 |
同じ画像入力がキャッシュ料金の対象になる場合、5,000トークン分の入力料金は$0.04から$0.01へ下がります。この仮定での呼び出しコストは$0.2225です。
同じ非キャッシュのトークン構成で3回編集すれば、合計は$0.7575です。3回目の結果だけが承認された場合、利用可能なアセット1件あたりの実質APIコストは$0.2525ではなく$0.7575になります。
FlareとSunburstの予算をどう組むか
FlareとSunburstは公表されているトークン単価が同じであり、どちらかが自動的に1回あたり安くなるわけではありません。速度と大量生成を想定して設計されたFlareは、予算面でも安全な標準選択です。Sunburstを使う理由は、精密な編集の失敗や手作業での修正を減らせることにあります。
リリース当日、開発者からは同一単価では実際の予算判断に答えていないという声も上がりました。
「Flareの料金が、あとほんの少しだけ安ければいいのに。」 — Xの@buildincrisis
両モデルの単価が共通である以上、コストを下げるにはトークン使用量の削減、再試行の削減、処理能力の回転向上、またはより賢いルーティングが必要です。
月10,000回の予算モデル
次の前提で試算してみます。
- Flareの呼び出し: 画像出力7,000トークン+テキスト500トークン = $0.2125
- Sunburstの呼び出し: 画像出力20,000トークン+テキスト500トークン = $0.6025
- 参照画像の料金、キャッシュ、失敗した呼び出しは考慮しない
| ルーティングプラン | Flare呼び出し | Sunburst呼び出し | 推定月間APIコスト |
|---|---|---|---|
| Flareのみ | 10,000 | 0 | $2,125 |
| Flare 90% / Sunburst 10% | 9,000 | 1,000 | $2,515 |
| Flare 70% / Sunburst 30% | 7,000 | 3,000 | $3,295 |
| Sunburstのみ | 0 | 10,000 | $6,025 |
この差はプロバイダー側の料金差ではなく、想定するトークン使用量の差から生じています。本番予算を承認する前に、モデルとワークロードごとのトークン使用量の中央値を実測値へ置き換えてください。
API呼び出し単価ではなく、使える画像1枚あたりで考える
Flareのワークフローが1回の試行あたり$0.2125で、そのうち80%が許容できる画像になるとします。このとき、利用可能な画像1枚あたりの実質APIコストは約$0.266です。
$0.2125 ÷ 0.80 = $0.265625
一方、Sunburstが1回あたり$0.6025で、精密な編集で95%の承認率を達成した場合、利用可能な画像1枚あたりの実質コストは約$0.634です。この例でもSunburstの方が高額です。ただし、手作業のレタッチに数ドルかかる場合や、ブランドに関わる編集の失敗が公開を止める場合には、その差を正当化できる可能性があります。
実ユーザーの議論にも、この広い意味でのコスト問題はすでに表れています。リリース時のスレッドで、Redditユーザーのu/EvenAd2969は「こうしたノイズの多いアーティファクトはなくす必要がある」と書いています。(source) アーティファクトは単なる品質上の不満ではありません。再生成のたびに支出が増え、承認も遅れます。
ChatGPT Images 2.5の支出を予測可能にする方法
支出を安定させるには、ワークロードごとに分けて計測することが重要です。生成、参照画像ベースの変換、複数ターンの編集に対し、単一の「画像1枚あたりコスト」を設定してはいけません。
- 計測中はリクエスト設定を固定する。 設定を安定させるほど、ジョブ間を比較するための基準が明確になります。
- 課金対象のテキスト入力、画像入力、キャッシュ入力、画像出力を記録する。 コストの中央値と90パーセンタイルを算出してください。平均値だけでは高額な外れ値が見えなくなることがあります。
- アセットごとの試行回数に上限を設ける。 3回までと決めておけば、問題のあるプロンプトによって請求額が気付かないうちに膨らむのを防げます。
- 失敗時のコストで振り分ける。 クリエイター向けコンテンツ、サムネイル、ビジュアル検索、プロトタイプはFlareから始めます。製品の保持、キャンペーン編集、承認済みアセットの修正はSunburstへ送ります。
- 承認率を用いて再計算する。 名目上は安いモデルでも、チームが結果の半分を却下するなら高コストになり得ます。
OpenAIの発表によると、Manusは評価においてFlareがGPT-Image-2の2倍から4倍の速度で動作したと報告しています。これは顧客による速度の報告であり、課金トークン数や料金が必ず下がることを保証するものではありません。
ChatGPTサブスクリプションでカバーされるもの、されないもの
ChatGPTプランの利用権とAPI課金は別サービスです。OpenAIはChatGPT Images 2.5をChatGPT、ChatGPT Work、Codexで利用できると案内していますが、ChatGPTとAPIには別々の請求システムがあります。ChatGPT Plus、Pro、Workの料金はGPT-Image-2.5 APIの前払いクレジットではありません。APIを直接呼び出した分は、APIアカウントに請求されます。
本番運用に使えるルーティング判断
最も妥当な初期方針は、まずFlare、例外時だけSunburstです。例外を恒常的なルートにするかどうかは、承認済み画像1枚あたりの実測コストで判断してください。
| ワークロード | 開始モデル | 予算上の理由 |
|---|---|---|
| SNS用バリエーションとサムネイル | Flare | 速度と大量生成を想定した位置付け |
| 製品探索またはビジュアル検索 | Flare | インタラクティブなレイテンシが重要 |
| 初期コンセプトとA/Bクリエイティブ | Flare | 多数の出力を意図的に破棄するため |
| 最終キャンペーン画像 | Sunburst | 精度が呼び出しコストを上回る価値を持つ可能性がある |
| 製品または人物を保持しなければならない編集 | Sunburst | 承認率テストで再試行やレタッチが減る場合にのみ使う |
| 分類されていないリクエスト | Flare | OpenAIが大半のアプリケーション向けの標準モデルとしている |
実践的なエスカレーションルールはシンプルです。まずFlareを1回試し、最初の結果が記録済みの保持チェックまたは精度チェックを満たさなかったときだけ、そのジョブをSunburstへ送ります。Sunburstがプレミアムと位置付けられているからという理由だけで切り替えてはいけません。
ChatGPT Images 2.5 API料金のFAQ
FlareはSunburstより安いですか?
公表単価の水準では安くありません。両モデルともテキスト入力トークン100万あたり$5、画像入力トークン100万あたり$8、画像出力トークン100万あたり$30です。ただし、消費トークン数が異なれば実際の呼び出しコストは変わります。
GPT-Image-2.5の画像1枚はいくらですか?
共通の固定価格はありません。公式の画像出力トークン100万あたり$30という単価では、画像出力2,000トークンは$0.06、7,000トークンは$0.21、20,000トークンは$0.60です。これにテキスト入力と画像入力の料金が加わります。
編集は新規生成より高くなりますか?
編集では画像入力トークンが追加され、複数回の呼び出しが必要になる場合もあるため、高くなることがあります。該当する場合、キャッシュされた画像入力の料金は100万トークンあたり$8から$2へ下がり、繰り返し使う入力のコストを抑えられます。
プロンプトのテキストは請求額に大きく影響しますか?
通常は画像出力ほど影響しません。現行の通常料金では、キャッシュされていない500トークンのプロンプトは$0.0025であるのに対し、画像出力7,000トークンは$0.21です。
APIはChatGPT PlusまたはProに含まれますか?
いいえ。ChatGPTのサブスクリプションはChatGPT内の利用権と上限に関するものであり、GPT-Image-2.5 APIを直接利用した分はAPIアカウントを通じて別途請求されます。