Kling 4.0で30秒・1080pの動画を1本生成すると、falの通常料金では$7.05かかる。falのデフォルト解像度は1080pだ。resolutionを省略すると、720pなら$4.71で済む30秒のリクエストが$7.05になる。
Kling 4.0は2026年10月15日に公開され、APIは同年10月21日から順次提供が始まった(AITamer、SandBase)。falでは現在、text-to-video、image-to-video、reference-to-video、video-edit/extendの4エンドポイントから利用できる。1回の生成時間は3〜30秒、解像度は720pまたは1080p。確認したエンドポイントでは、2チャンネルのステレオ音声もデフォルトで付く。4Kには対応せず、確認したスキーマには音声を無効化する設定もない。非同期生成のため、完了までの時間は秒単位ではなく分単位で見積もっておきたい。
falでのKling 4.0料金を整理する
falのエンドポイントページに掲載されている通常生成の料金は、720pで生成1秒あたり$0.157、1080pで$0.235だ。対象はtext-to-video、image-to-video、画像のみを使うreferenceジョブ。画像参照を追加しても料金は変わらず、OttoPortによれば参照用音声には課金されない。SeedRouter、SandBase、OttoPortはいずれも、失敗したタスクは請求されないとしている。OttoPortにはサブスクリプションや利用コミットメントはないが、最低チャージ額は$25と記載されている。
| ジョブ | 720p | 1080p |
|---|---|---|
| 通常生成(テキスト、画像、画像参照) | $0.157/秒 | $0.235/秒 |
| 動画参照あり/動画編集 | 入力+出力で$0.094/秒 | 入力+出力で$0.141/秒 |
| 5秒クリップ、通常生成 | $0.785 | $1.175 |
| 10秒クリップ、通常生成 | $1.57 | $2.35 |
| 30秒クリップ、通常生成 | $4.71 | $7.05 |
1080pの単価は720pの約1.5倍。コスト重視の試作には720p、品質が50%増しの料金に見合う最終出力には1080p、という使い分けが妥当だ。720p・5秒のテストは$0.785で、これを6回実行しても1080p・30秒を1回レンダリングするより安い。
リセラーの価格帯もおおむね同じ水準だが、単価は一致しない。SeedRouterは720pを$0.1425/秒、1080pを$0.2125/秒としており、公式リスト価格をわずかに下回る。一方、OttoPortの掲載価格は均一で$0.196/秒だ。宣伝上の見出しではなく、使いたい解像度での秒単価を比較したい。
動画入力では「安い単価」に見えて秒数が倍になる
入力動画ありの$0.094/秒(720p)、$0.141/秒(1080p)は、一見すると割安に映る。しかし実際の料金計算はそう単純ではない。コストはrate x max(input seconds + output seconds, [2 x output seconds](https://fal.ai/models/kling/v4/reference-to-video))で決まる。
| 解像度 | 掲載されている動画入力時の単価 | 出力1秒あたりの最低料金 | 10秒時の最低料金 | 30秒時の最低料金 |
|---|---|---|---|---|
| 720p | $0.094/秒 | $0.188/秒 | $1.88 | $5.64 |
| 1080p | $0.141/秒 | $0.282/秒 | $2.82 | $8.46 |
この最低料金が適用されるのは、入力動画の長さが出力動画を超えない場合だ。参照動画のほうが長ければ、入力秒数と出力秒数の合計で請求される。SandBaseの検証では、720pで5.04秒の素材を編集した際に10.08秒分、約$0.95が課金された。また編集モードでは、出力の長さが元動画と一致した(SandBase)。
入力動画モードは、演技を合わせたい、商品映像を別スタイルに変えたいといったように、元動画そのものが重要な情報を持つときだけ使うべきだ。完成動画1秒あたりのコストは、通常生成より約20%高い。
Kling 4.0・Seedance 2.5・Vidu Q4を30秒・1080pで比較
以下は30秒・1080p出力に合わせてリスト価格を比較したもの。各モデルで生成時間や入力制限は異なる点には注意したい。Klingはfalのリスト価格、Seedance 2.5はOttoPortのカタログに基づき$0.35/秒、Vidu Q4はUnificAllyに基づき$0.096/秒、Wan 3.0はOttoPortのカタログに基づき$0.20/秒としている(いずれも10月23日確認)。
| モデル | 1080pのリスト単価 | 30秒の料金 | 料金で得られるもの | 競合モデルが向く場面 |
|---|---|---|---|---|
| Kling 4.0 via fal | $0.235/秒 | $7.05 | 3〜30秒のワンテイク、Omni Referenceは最大15アセット(画像10枚、動画5本、その中で要素7件まで。fal schema準拠)、キーフレーム10件、マルチショットプロンプト、リップシンク対応のネイティブステレオ音声 | 会話シーンや長い連続テイクの第一候補 |
| Seedance 2.5(ByteDance) | 約$0.35/秒 | 約$10.50 | 4〜30秒、混在参照を最大50件(UnificAllyによる) | Klingの15件上限を超える大量の参照アセットが必要な場合 |
| Vidu Q4 | 約$0.096/秒 | 約$2.88 | 最大16秒、画像参照15件、比較対象のティアではtext-to-video非対応(UnificAllyによる) | 16秒未満の画像ベースショットをとにかく安く作りたい場合 |
| Wan 3.0 | 約$0.20/秒 | 約$6.00 | 任意の入力から最大30秒(UnificAllyによる) | Klingのキーフレームタイムラインが不要なら、30秒生成では最も近い価格帯の代替候補 |
Kling 4.0の720p・入力なし料金は$0.157/秒で、Kling 3.0の比較可能な料金である$0.084/秒より約87%高い(Klingの料金表、AITamer経由)。公式ローンチ投稿への返信では、ある開発者がこうコメントしている。
「高すぎるし、遅すぎる」 — @blankbraindead
falで実装する前に押さえたいデフォルト・キュー・音声仕様
初めて統合する際にハマりやすい点は4つある(fal schema、SeedRouter tests、SandBase tests)。
1. デフォルト解像度は1080p。 resolutionを指定しなければ、$0.157/秒ではなく$0.235/秒で課金される。すべてのリクエストで明示的に指定したい。フラグ1つでコストは50%変わる。
2. 生成完了には数分かかる。 720p・3秒のテストを5回行ったSeedRouterでは、所要時間は2分41秒〜4分22秒だった(SeedRouter)。SandBaseでは720p・30秒のテストに約498秒、約8分かかっている(SandBase)。falはキュー方式で、状態はIN_QUEUE→IN_PROGRESS→COMPLETEDと進む。ポーリング前にタスクIDを永続化しておこう。クライアント側のタイムアウトはサーバー側ジョブの停止を意味しないため、確認せず再送すると二重に支払うことになる。
3. 音声は常時有効で、リクエスト単位では無効化できない。 SandBaseが測定したすべての出力には、空のストリームではない実際のステレオAACトラックが含まれていた(SandBase)。確認したホストには、4.0の音声を切り替える設定はない。独自のBGMや音声を後から載せるパイプラインなら、生成後に音声トラックを削除する必要がある。たとえばffmpeg -anを使える。
4. 制限は厳格で、エラーも即座に返る。 コストに関係する上限は、動画時間が3〜30秒、解像度が720p/1080p、参照画像が最大10枚、参照動画が最大5本かつ合計30秒まで、キーフレームが合計10件まで。未知のフィールドや不正なモードの組み合わせは、タスク作成前にHTTP 400で返される(SeedRouter)。つまり、タスクが受理されるまでは課金されない。
運用面ではさらに2点。出力URLは一時的なものなので、自分のストレージへ保存する必要がある(SeedRouter)。また、ソースの長さを取得できないリクエストは30秒の最大値で見積もられる可能性があるため、短い編集でも残高には余裕を持たせたい(SandBase)。
Kling 4.0 APIの料金FAQ
Kling 4.0 APIの秒単価はいくら?
falでの通常生成は、720pが$0.157/秒、1080pが$0.235/秒。動画参照と編集ジョブは、720pで$0.094/秒、1080pで$0.141/秒が入力秒数と出力秒数の合計に適用される。
5秒・10秒・30秒の動画はいくらかかる?
720pの通常生成では、それぞれ$0.785、$1.57、$4.71。1080pの通常生成では$1.175、$2.35、$7.05となる。動画参照ジョブは完成動画1秒あたりの料金が高く、1080p・30秒の編集は最低でも$8.46からだ。
ネイティブ音声は料金に含まれる?
確認したfalエンドポイントでは、ステレオ音声が追加料金なしでデフォルト付属する。リクエストごとに無効化するスイッチは用意されていない。
生成に失敗した場合も課金される?
課金されない。SeedRouter、SandBase、OttoPortはいずれも失敗タスクは請求対象外としており、スキーマ検証での拒否(HTTP 400)ではタスク自体が作成されない。
無料枠やトライアルクレジットはある?
UnificAllyは、自社ホストで登録時に$0.50のクレジットが付くと報告している。720pならおよそ3秒分に相当する。一部ホストでは最低チャージ額も設定されており、OttoPortでは$25となっている。
動画を30秒以上に延長できる?
extendモードを使えば可能だ。durationは追加する秒数を意味し、返されるファイルには元動画と延長部分の両方が含まれる(SeedRouter)。合計2分までの長尺をつなげる機能も発表されているが、APIで実際に利用できることはまだ確認されていない(AITamer)。
用途別:選ぶべきKlingモードと代替モデル
| 用途 | 選ぶもの | 理由 |
|---|---|---|
| 30秒以内の会話・リップシンク映像 | Kling 4.0の1080p通常生成または画像参照 | ネイティブステレオ音声により、会話やリップシンク用途に適する。まずは720pで試作したい |
| 商品やキャストをシーン間で維持したい | Kling 4.0 reference-to-video(画像のみ) | 料金は$0.157/$0.235のまま。再利用可能な要素を含め、15アセットまで使える |
| 既存映像のスタイル変更・狙った箇所の編集 | Kling 4.0 video-edit | SandBaseのテストでは最速で、5秒編集に69秒だった(SandBase)。ただし入力と出力の両方を予算に入れる必要がある |
| 画像を基準にした短尺動画を最安で作りたい | Vidu Q4 | 約$0.096/秒。ただし最大16秒で、text-to-videoには対応しない |
| 参照アセット数を最優先したい | Seedance 2.5 | 混在参照を最大50件まで使えるが、秒単価は大幅に高い |