StepFunはAPI提供を正式に案内していますが、料金については完全な公式レートカードではなく、第三者のカタログが現時点で最も具体的な情報源です。Step 5 Previewは、標準の本番モデルではなく、まずは条件を管理できる範囲で試すのがよいでしょう。
Step 5 Preview APIの料金まとめ
Step 5 Previewの料金は、Vercel AI GatewayとEmpirioLabsで、入力100万トークンあたり1.00ドル、出力100万トークンあたり2.70ドルと掲載されています。一方、Artificial Analysisは、所定のワークロード構成に基づく100万トークンあたり0.51ドルのブレンド推定値を別途報告しています。いずれも市場の参考値であり、StepFunが引用元の発表で数値入りの料金表を公開したものではありません。
| 項目 | 現在報告されている値 | 根拠の状況 |
|---|---|---|
| 入力トークン | 100万トークンあたり1.00ドル | VercelとEmpirioLabsによる報告。利用する経路で要確認 |
| 出力トークン | 100万トークンあたり2.70ドル | VercelとEmpirioLabsによる報告。請求の詳細を要確認 |
| キャッシュ入力 | 100万トークンあたり0.05ドル | プロバイダーのカタログによる報告。キャッシュのルールを要確認 |
| オプションのウェブ検索 | 1回あたり0.013ドル | EmpirioLabsのみが掲載。利用経路の請求を要確認 |
| モデルの状態 | Preview | プロバイダーの掲載情報で確認 |
| APIアクセス | 現在利用可能 | StepFunが確認 |
StepFunが公式に確認していること
StepFunのStep 5 Preview公式発表では、APIが現在利用できることに加え、オープンウェイト版の提供予定日として2026年10月15日が別途示されています。モデルは、総パラメーター数6000億、アクティブパラメーター270億のスパース・Mixture of Experts構成で、100万トークンのコンテキストウィンドウを備え、エージェント処理、ソフトウェア開発、金融分野を想定したテキストおよび画像入力に対応すると説明されています。これらはベンダーによる説明であり、実際の経路によっては、すべての機能や上限を利用できない場合があります。
Vercelでは、掲載されているOpenAI Chat Completions、Responses、Anthropic形式のインターフェースに対応するゲートウェイを提供しており、モデルIDにはstepfun/step-5-previewを使います。EmpirioLabsは、step-5-previewを指定する独自のOpenAI互換エンドポイントについて、1.02Mトークンのコンテキスト、最大131,072出力トークン、推論制御、構造化出力、オプションのウェブ検索に対応すると説明しています。これらは各エンドポイント固有の実装情報として扱ってください。
Step 5 Preview APIの料金計算と請求上の注意点
報告されている基本料金を使う場合、コストは次の式で見積もれます。
(input tokens / 1,000,000 × $1.00)
+ (output tokens / 1,000,000 × $2.70)
入力100,000トークン、出力20,000トークンのリクエストなら、税金、リトライ、ゲートウェイの上乗せ料金、報告されていない利用分を除いて、費用はおよそ0.154ドルです。
| リクエスト例 | 入力 | 出力 | モデルのトークン料金見積もり |
|---|---|---|---|
| 短いコードレビュー | 60K | 4K | 0.0708ドル |
| 長文コンテキストの分析 | 100K | 20K | 0.1540ドル |
| エージェント実行 | 250K | 25K | 0.3175ドル |
キャッシュ入力は100万トークンあたり0.05ドルと報告されています。また、EmpirioLabsのエンドポイントでは、推論を出力として扱い、ウェブ検索には1回あたり0.013ドルを課金するとされています。利用する経路で、この3つのルールを必ず確認してください。出力料金は入力料金の2.7倍なので、出力が長い処理や推論量の多い応答では、出力分がコストの大半を占める可能性があります。
APIは本番環境で使えるのか
API自体は公式に利用できます。ただし、公開情報だけでは、あらゆる用途でStep 5 Previewを本番の標準モデルとして採用できるとはまだ判断できません。経路ごとのレート制限、SLAの条件、互換性の保証、請求ルールの全体像など、確認できていない点が残っています。
| 本番利用で確認したいこと | 公開情報で確認できる内容 | まだ確認が必要な内容 |
|---|---|---|
| 今すぐ呼び出せるか | StepFunはAPIアクセスが利用可能と説明 | アカウント、地域、経路ごとの利用資格 |
| 料金はいくらか | カタログでは100万トークンあたり1ドル/2.70ドル | 公式レートカードと請求時の例外 |
| モデルIDは何か | step-5-previewまたはstepfun/step-5-preview | 利用するエンドポイント上の正確な識別子 |
| コンテキストはどの程度か | 繰り返し掲載されているのは約100万トークン | 実際のリクエスト上限と切り詰め時の挙動 |
| ツールやJSONに対応するか | カタログでは対応と報告 | 経路ごとの挙動とエラー処理 |
| 安定しているか | 引き続きPreviewと表示 | 互換性、SLA、変更ポリシー |
Artificial Analysisは、毎秒99.8トークン、最初の回答トークンまで23.01秒、さらにキャッシュヒット・入力・出力を7:2:1で混ぜた場合の100万トークンあたり0.51ドルのブレンド推定値を報告しています。ただし、追跡対象は1つのプロバイダーだけです。このブレンド値を、どの経路にも当てはまる料金と考えないでください。
今、Step 5 Previewを使うべきチーム
Step 5 Previewは、プレビュー版に伴うリスクを管理でき、試す目的を測定可能な形で設定できるチームに向いています。
まずは範囲を限定した高コンテキストの検証に使う
長文ドキュメントの分析、リポジトリ全体を対象にしたコードレビュー、調査結果の統合、社内エージェントの実験などが、現実的なスタート地点です。大きなコンテキストウィンドウと、報告されている入力料金の安さを活かしながら、フォールバックモデルとの再実行比較も行いやすい用途です。
エコシステムの成熟度よりコストを重視する場合に使う
報告されている100万トークンあたり1ドル/2.70ドルという料金は、大きなプロンプト、同じコンテキストを繰り返し使う処理、出力を制限した運用で魅力があります。ただし、すべてのリクエストでモデルの推論枠を使い切らせるのではなく、出力トークンの上限を設定しましょう。
プレビュー版エンドポイントの限界
決済、アカウント変更、コンプライアンス判断、取り消しのできないツール呼び出しなどで、唯一のモデルとして使うのは避けてください。公式発表では画像入力への対応が説明されていますが、経路ごとの機能についてはカタログ間で食い違いもあります。画像処理、関数呼び出しの引数、構造化出力、リトライ、タイムアウトの挙動は、それぞれ独立して検証してください。
リリース前に確認しておきたいチェックリスト
- エンドポイントとモデルIDを確認する。プロバイダーのアカウントに表示された正確な識別子で、影響のないテストリクエストを送ります。返されたモデル名と地域を記録してください。
- 利用量のオブジェクトと請求書を保存する。入力、出力、キャッシュ、推論トークンの各フィールドを突き合わせます。ブレンド推定値から請求額を推測しないでください。
- コンテキストを段階的に試す。より大きなプロンプトを試す前に、50K、100K、350Kトークンの入力でテストします。レイテンシ、切り詰め、エラーの挙動を記録してください。
- 出力トークンに上限を設ける。報告されている料金では出力が100万トークンあたり2.70ドルで、経路によっては推論も出力として課金される場合があります。
- ツール呼び出しをテストし、フォールバックモデルを用意する。不正な呼び出しからの復旧、タイムアウト、ポリシーに関わるタスク、リトライ時の挙動を確認してください。
Step 5 Preview APIに関するよくある質問
Step 5 Previewの公式料金はいくらですか?
上の料金表を確認してください。VercelとEmpirioLabsは、入力100万トークンあたり1ドル、出力100万トークンあたり2.70ドルと報告しています。ただし、実際に利用する経路で料金と請求項目を確認してください。
開発者がテストすべきモデルIDはどれですか?
プロバイダーやゲートウェイによって、一般的に掲載されているIDはstep-5-previewとstepfun/step-5-previewです。カタログの値をそのままハードコードせず、アカウント上の正確な識別子を確認してください。
推論トークンとキャッシュトークンは別々に課金されますか?
EmpirioLabsは、推論トークンを出力トークンとして数え、キャッシュ入力を100万トークンあたり0.05ドルとしています。コストを予測する前に、利用する環境の利用量記録でこの2つのルールを確認してください。